ワコムのペンを修理してみました



ペンタブレット「intuos 3」の
ペンの反応が少しおかしくなってしまった。

ブラシを使っているのに
突然スポイトになってしまったり、

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なげなわツールを使っているのに
スポイトに変化したり、

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どのツールでもスポイトになってしまう。

ペンをタブレットから離すと正常に戻るので、
ペンの発する磁界の乱れが原因と思われます。

前にも同じような症状が出たことが何度かあり、
少し休憩を取ったりして
時間を置いてから作業を再開すると、
リセットされたかのように
何事もなく絵が描けるのでした。

そんな曖昧な対応でやり過ごしてきましたが、
今回は重症らしく
翌日になってもリセットされない。

ペンを落としたり机にぶつけたりするような
ショックを与えたこともなく、
極自然に症状が悪化したので、
製品寿命とも考えられるのですが
あきらめるにはまだ早い。

分解してみましょう。

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ペン先を左回転させて外したら
キースイッチを上に引き抜き、
グリップラバーを
先端方向に滑らせて外します。

するとペンの中央部に
ペンを分解できる段差が現れます。

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ペンの左右を両手でしっかりと掴んで、
「の」の字を描くように
ペンの軸をひねりながら左右に引き離します。

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相当に力を入れてもほんの少ししか動きませんが、
徐々に間隔が広がり、分解できます。

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内部の回路を観察してもサッパリ分かりません。

以前マウスを修理したときのように、
明らかに「スイッチが悪い」と特定できれば
何とかなるのですが……。

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ペン先の反応が変でも、
消しゴム側は正常に機能していたので
コイルなどを見比べてみます。

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そういえば消しゴムは
使ったことがほとんどありませんね。

コイルは固定されていなくて少しユラユラします。

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消しゴム側よりペン側のユラユラが若干多いのは
使用頻度の差でしょうか?

コイルから伸びる2本のコードの遊び分で
ユラユラ度が違っているようです。

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その2本のコードがハンダ付けされる直前の
ねじれ方が少し気になったので、
ピンセットで2本が接触しないように
ほどいてみました。

コイルをユラユラさせると
この部分も少し動きますから。

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アップで見るとこんな感じです(ちょっとピンボケ)。

そんなことしかなすすべもなく、
ペンを組み立てて使ってみると、

あら不思議、

すっかり正常運転に戻っています。

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果たして正しい修理ができたといえるのか
疑問は残りますが、

あれから10日過ぎても
異常なく使えているのでよしとしましょう。

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ちなみにペンのキーに
コマンドやoptionを割り当てていると、
プッシュ回数の多さから指先が痛くなるので、
ちいさな円板を瞬間接着剤で貼り付けています。

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One by Wacomのペンのキーにも同じように
プレートを接着して面積を増やし、
細いグリップ部分にはゴム質のスポンジを巻いて
太さ調整をしています。

ちょっとしたことですが操作しやすくなりました。

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